効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

アイドリングストップ車用鉛蓄電池

新神戸電機アイドリングストップ鉛蓄電池を開発したそうだ。それほど昔ではないが、車を交差点などで止めたときには、次の青信号までの時間がかかりそうだったらエンジンを止めることを勧める記事を読んで、蓄電池の寿命が大幅に短くなるのではないかと思ったことがある。今回の新製品開発の紹介記事で、これが正しかったことが裏付けられた。昔思ったのは、エンジンを再スタートさせるときには、スタート用の電気モーターを回転させるのに大電流が必要となるから、それを繰り返すと電極がすぐにへたってしまうのではということだった。夏に冷房を掛けているときには、エンジンを切ると冷房も停まってしまうのも困りものだったが、少し我慢をすれば良いのだと諦めていた。その当時はエンジンを止めるのは自分の判断で実行するから、困るときにはアイドリングをさせておけば良い。だが、エコカーには自動的にアイドリングをしないようにする車種が増えているので、恐らく蓄電池の容量を大きくして対応しているのだろう。それを、エンジンの始動回数の増加とエンジン停止時にエアコンやカーナビなどに電力を供給する必要性が高まったのに対応して、極板の性能を大きく高めたという。
これによって、鉛蓄電池の寿命が延びるのは確かだから、自動車用以外にも充放電回数の多いアプリケーションへの応用が可能になるのではないか。例えば太陽電池の出力変動抑制とか、家庭用の分散電源が停電対応できるようにするシステム向けに取り付けることだ。今はリチウムイオン形式の蓄電池が主流になっているようだが、鉛蓄電池の電極寿命が延びれば、コストははるかに安いしリサイクルのルートも確立されているから、実用的に使えるようになることを期待している。