効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

航空機用バイオマス燃料

IHIが藻を原料とする航空機用燃料を、現在のバイオ燃料の平均価格の10分の一程度で2018年にも東南アジアかオーストラリアなどで生産を始めるそうだ。藻の増殖に必要な日射量が得やすいからだ。燃料費は航空機運航コストの4割を占めるとされ、この新しい燃料が商品として量産されれば、バイオ燃料は業界基準でジェット燃料に最大5割まで混入できるため、航空運賃も大きく下がる可能性がある。
これまではトウモロコシやサトウキビを原料にしてジェット燃料は製造されてきたが、食料生産に悪い影響を与え、穀物価格の高騰を招くと批判されてきた。また、藻類は大量生産が難しいとされていた。だがIHIはプラント技術を応用して、藻の体積の5割を燃料として大量生産できる技術にメドをつけたという。米国でもまだバイオ燃料の量産技術は確立されていないだけに、これが発表されたテンポで商品化が進展すれば、日本の技術の貢献は大きなものとなるだろう。