効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ビッグイッシュウと小水力発電

ホームレスの人々の自立を支援するために隔週で発行されているビッグイッシュウという雑誌を近くの駅頭で売っているのを常々購入していた。300円だが、時には家内とダブって買うこともあるが、300円の内160円が販売しているホームレスの人達の収入となるのだからあまり気にはならない。バックナンバーも入手できる。
いつも情報を貰っている関西広域小水力利用推進協議会から、これに関するメール情報が流れてきた。このビッグイッシュウの最新号(218号)に、小水力発電の事例が幾つか紹介されているというものだった。買ってきたばかりでまだ読んでいなかったのを早速開いたのだが、優れた事例紹介になっている。ビッグイッシュウは元々英国で始まったものを日本版にして発売されているが、内容は常に社会の底流にある課題を考えさせてくれるものだ。
昨日日本の太陽光発電導入をめぐる課題を述べたが、小水力は地元住民の合意がなければならないために、大資本が牛耳るものは少ないだろう。今の電力送配電網ができあがるまでは、地域単位で水力からの電気を使って製材などに使っていたと聞く。その頃には周波数の安定とか電圧の変動などはあまり気にしないで済む使い方がなされていたはずだ。今の固定価格買取制度は系統に接続しなければ成立しないのだが、山中の遠くから電力会社の送電線まで接続するコストが大きいために自家使用しかできないケースも多いはず。これを発電量だけ厳密に測定して、ある程度の優遇価格で買い取るような擬似的方策はとれないものだろうか。系統に接続するためには電力会社の規格に対応しなくてはならないために、接続機器のコストも高くなる。一度昔の使い方を現代に応用できないかを考えてみたい。蓄電方式も併用できれば、山奥の小水力発電からの電気をそのまま地域で消費でき、余剰、不足の問題を解決するアイデアが出てくるかもしれない。
良い情報提供をしてくれたと感謝したい。

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