効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東京都とスマートエネルギー都市

東京都はスマートエネルギー都市推進に向けた補助制度を始めた。家庭向けの燃料電池や蓄電池、オフィスビル向けのコージェネレーション・システム、中小テナントビル向けのBEMS(ビル・エネルギー管理システム)などに補助金を支給する。いずれも国の補助制度との併用が可能。このような補助制度を準備している自治体は全国レベルで見ればあるはずだが、東京都の持つ影響力は大きいだろう。国の補助金と合わせると、ちょっと頑張れば設置可能な価格帯になってきた。大阪府や市にこのような制度はまだないのだろうか。このような領域で張り合ってくれなければ困る。今夏の電力不足は絶対起きるのだから、起きるより前に備えをするように市民や事業者を動かそうとする東京都の動きは見事なものだ。
このような設備をさらに普及させるためには、今ある制度を前提にして補助をするのではなく、このような分散型電源ではまだ認められていない系統への逆流を可能にするべきだろう。それによって、個々に見れば大きな電力にはならないが、売買電力価格を同じにして逆潮させる(ネットメータリング)ことが出きれば、ユーザーは電気料金の支払額が減るメリットが生まれる。これから電気自動車が普及すれば、これを逆潮させることができることによるピーク抑制効果は高くなるはずだし、お得感も出てくる。これらのユーザーを取りまとめるアグリゲーターの数も増えて、新事業も拡大するはずだ。東京都なら小規模分散型電源の逆潮許可を推進する力はあると期待したい。そして、これは系統の接続基準の変更だから全国実施が可能となり、恩恵を受ける地域は多いはずだ。