効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電パネルにゴミ問題

日経新聞に出ていた記事だが、太陽光発電が設置されるようになってからある程度の時間が経過して、それが廃棄されるケースも出始めているのに伴って、適切な処理が必要だとする趣旨のものだ。太陽光発電をするセル本体は、一般的に20年以上の耐久性があるとされる。だから、家の建て替えなどで取り外されたものを回収して、中古品として再生する事業も各地に生まれている。設備の寿命に影響するのは、発電された直流を交流にして系統に流すパワーコンディショナーで、電気設備だから10年ほどで寿命が来る。また、セルを保持するフレームが腐食したり配線が切れたり、土台が破損したりして設備を廃棄せざるを得なくなるケースもある。現時点では廃棄物となる量は少ないが、2年先の2015年には7万〜9万トンが使用済みとなるとされていて、これを不法投棄などされると環境汚染問題が起こりかねない。回収・リサイクルの制度を準備しなくてはならないというのが記事の趣旨だが、一般財団法人太陽光発電システム鑑定協会(東京・千代田)という組織があって、発電量の低下や建物の取り壊し、新商品への交換などを理由に撤去される太陽光パネルを一時預かりする事業を展開しているところもある。環境省のリサイクル推進室によると、30年に年間25万〜70万トンの発電設備が使用済みとして排出される見通しだとされ、これは携帯電話やデジタルカメラなど小型家電が廃棄される年間量(政府の推定で約65万トン)にほぼ匹敵するという。リサイクル、費用負担などの具体的な方策を、政府主導で早急に設定しなくてはならないだろう。