効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

廃熱利用補助

昨年12月に政府の緊急経済対策として公募を開始していた先進的な低温廃熱回収利用設備の導入を支援する政府補助金「次世代型熱利用設備導入緊急対策事業」が4月15日に再公募を開始したということだ。準備した補助金を十分使うほどの応募がなかったからだろう。一次公募では、熱源(ボイラーやコージェネなど)を更新する場合は補助対象外としていたが、再公募ではこうしたケースも対象に含めるようだ。一次公募では3月末までに100数十件の応募があって、補助金の申請額は総予算155億円の半分程度になっているというから、設備対象を拡げて応募数を増やそうということだろう。補助率は140℃以下の廃熱利用が2分の1、140℃以上300℃以下の場合は3分の1。対象設備は蒸気の減圧エネルギーを利用するエアコンプレッサーや発電機、低温廃熱駆動型吸着式冷凍機、バイナリー発電、廃温水から蒸気を生成する機器などとなっている。対象はかなり広汎となっている。
低温廃熱のエネルギー回収はこれからますます重要となる。コージェネからの排熱を利用して発電もすることができれば、コージェネではなくトリジェネとなる。今回対象となっているような廃熱回収設備コストが設置数の拡大で下がれば、日本の電力事情の改善にも大きな役割を果たすことになるだろう。補助金がなくても事業性が出るようになってほしいものだ。いままで廃熱の利用技術が重要視されてこなかったために、いわば新しい発電分野となるし、この電力を再生可能エネルギー扱いすることを考えても良いのではないか。