効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

給食事業とガスコージェネ

今日の毎日新聞に、興味ある記事が出ていた。大規模災害などの停電時も避難所に暖かい食事を提供できるよう、大阪府交野市が、ガスで発電して排熱で給湯や冷暖房を行うガスコージェネレーション給食センターに導入することを決めたというものだ。交野市は市内に3カ所ある給食センターを一カ所に集約して、2016年度から運用を開始することになっている。停電時も一定の調理ができるようにという目的からだ。
これが実現したのは、停電してもコージェネの運転が継続できるようになったという規制緩和があったからだ。また、停電時にエンジンをスタートさせる設備が接続されているモデルが商品として登場したからだ。3/11までであれば、このような非常時にも運転できる発電機(コストが上がる)に対する需要はなかったので、商品がなかったのだ。コージェネは発電時に出る熱を使って蒸気を発生させることができる。給食センターなどはこのような蒸気を利用するのに適したところだろう。交野市が、大規模災害などの、という理由を挙げているが、実際には関西電力の電力供給への不安を持っているからだろうと推察する。
記事によれば、災害時の電源確保のためにコージェネを導入する動きは病院や商業施設、工場などで拡がっており、大阪ガス管内での小型コージェネ(35キロワット以下)の導入容量実績は、震災前の2010年度の2.8倍になっているという。このようなエネルギー自給に対する需要は全国的に拡がっているはずだ。