効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本の燃料電池が欧州に進出

このほどドイツのフランクフルトで開催された世界最大の見本市「国際冷暖房・衛生設備・空調専門見本市」(IHS)(3月12〜16日)に、アイシン精機パナソニック燃料電池ユニットを搭載した現地メーカーの家庭用コージェネが出展されたと報じられている。アイシンのユニットを搭載した製品は、2014年以降、欧州連合(EU)発の大規模実証事業で一般家庭に設置される予定だという。
報道によれば、アイシン精機燃料電池ユニットを採用したのはドイツの総合機械メーカーボッシュのボイラー部門「ボッシュ・サーモテクノロジー」で、SOFCエネファーム・タイプSをベースにしていて、「セラパワー」という商品名になっている。発電出力は0.7kW、発電効率は45%で、給湯能力は25kW相当。システム全体の大きさは高さ180cm、幅120cm,奥行き60cm。パナソニックは、ドイツのボイラー・コージェネ大手フィスマンと共同開発している。ISHにはフィスマンが、パナソニックと開発中のシステムを参考出展した。製品仕様は非公表だが、燃料電池ユニットはパナソニックの固体高分子型(PEFCエネファームをベースとしている。
日本の燃料電池メーカー2社が軌を一にして欧州進出を明らかにしたが、欧州は燃料電池コージェネにシフトすると言われていて、ここでの販売増が日本の販売価格を引き下げるのに貢献するかもしれない。これから東芝JXエネルギーがどのような提携をするかが楽しみだ。共にパートナーを探しているからだ。欧州では気温の低いところが多く、熱の利用がやりやすいし、燃料電池にFITが設定されているのが武器となる。