効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大型風力発電に鉛電池

大型の風力発電設備が何基も設置されるいわゆるウインド・ファームの場合、その出力変動が不規則なために、それを抑制するシステムが必要になる場合が多い。それには規模の大きい蓄電システム(必ずしも蓄電池とは限らず、水の電気分解揚水発電、空気の圧力など)が使われるが、蓄電池には大型の物としてはフローバッテリーやNAS電池が使われるのが普通だと思っていた。リチウムイオン電池も使えるが、価格が高すぎて無理だし、鉛蓄電池は、価格は安い物の反応速度が遅く寿命が短いと言われてきた。ところが、日立化成が、秋田県能代市において、12月の運転開始に向けて建設中の「風の松原風力発電所」で使用する出力変動緩和制御型風力発電システム用に、制御弁式据置鉛蓄電池「LL1500−W」を納入したと発表した。今回蓄電システムの一部として納入する「LL1500−W」の電池容量約24.1MWhで、日立化成が国内で風力発電所向けに納入した鉛蓄電池の中で最大規模となるという。充放電を繰り返すという特長をもった、サイクル用途(繰り返し使用)専用仕様の長寿命鉛蓄電池で、風況の変化による発電の出力変動を吸収して電力の安定化に貢献する。他の蓄電池に対するコスト競争力はあるはずだから、これから鉛蓄電池が普及するかも知れない.家庭用規模でも、長寿命であれば、リチウムイオンに比べて容積は大きくなるが、太陽光発電の付属設備にも使うことができるはずだ。これまで聞いたことを修正しなければならない。