効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

間伐材による大規模発電

日本製紙間伐材などの未利用木材を100%燃料として使うバイオマス発電を2015年3月から開始する計画だ。熊本の八代工場内に流動層ボイラー方式で間伐材などからのチップを燃焼させ、出力は約5000キロワットというから、この種の発電規模としては大きい部類に属する。製紙工場はこれまでもパルプ廃液などを利用した発電をしていたが、集めるのにコストがかかる間伐材の利用はこれまでなかったと思う。間伐材による発電がこの規模で実用化されるというのは、昨年から始まり、今年度もバイオマスについては同額で継続された再生可能エネルギーの買い取り制度を活用すれば採算が取れる環境が整ったからだ。森林から集めるコストを補えるようになったのだろう。九州電力に売電する。
同社は八代工場の半径100キロメートル以内に加工工場6カ所を運営しており、大量の未利用木材を確保する体制が整っている。まずは同工場での売電事業で収益を確保できることを確認し、今後は未利用木材を使った発電に取り組む企業などに燃料となる木質チップを供給する事業につなげる方針だという。間伐材の利用が継続的にできるようになれば、森林保全にも有効となる。ぜひ収益があることを広く認識させてほしい。最近もっと小規模な物で間伐材による発電が自治体レベルでも着手されているようだが、国益にも環境にも貢献できる物として、現在の買取価格を維持して促進してほしいものだ。