効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電の変換効率

パナソニックが太陽光のエネルギーを電気に変える変換効率を、同社が達成していた23.9%を0.8ポイント上回る24.7%を達成したようだ。実用サイズの結晶シリコン系太陽電池としては世界最高となる。また、セルの厚さは98マイクロメートルと非常に薄く、同社は「低コスト化の観点でも意義は大きい」としている。低コスト化が大きく進展するのであれば良いが、技術的な進歩が中心となるのであれば、これが世界に太陽光発電を普及させる原動力になるとは言えないかもしれない。
変換効率が高いということは、設置面積が少なくなるのだから、日本のように屋根の面積が小さいところへ設置するのには有利である。しかし、セル自体のコストよりも、設置に要する付帯設備のコストが全体のコストダウンには重要となる。いま日本での太陽光発電のシステムコストを見ると、昨年10月の数字では、500キロワット未満の規模については、現行の買取価格では今年度の調達価格を前提にすると収益性がないものが多いようだ。パナソニックなど家電販売を通じて得られる情報を駆使して、取付用の設備や工法のコストダウンにも努力し、実績を出してほしいと思っている。