効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本の風力発電

日立造船青森県六ケ所村で大規模な風力発電施設の建設を検討していると報じられた。約40基の風車で10万キロワット超の出力を計画しているとみられる。電力は再生可能エネルギーの全量買い取り制度に基づき電力会社に販売する。近く環境影響評価を開始、事業認可の取得を狙う。自社主導での施設運営は初めてだそうだ。また、また、日本風力開発も同村で風力発電を手がけており、新たに22基(出力4万4000キロワット)を建設する計画だという。
自然エネルギーからの電力の全量固定価格買取制度発足以来、太陽光発電が大活性化したが、これから風力発電にその比重が分配されるだろう。当面は陸上風力発電だが、今回の報道のように大規模なものを東北電力が受け入れるのはこれまでなかったことだ。今のところ新規受け入れ上限を30万キロワットとしているが、送電系統に手を入れることでこれを増やすことはできるだろう。これまで抽選でプロジェクト選択をしていたのを、技術的に可能であれば受け入れていく方針に変更している。申請はこの枠の10倍以上出されているらしい。問題となる可能性があるのは環境アセスメントに必要な時間とコストだろう。低周波騒音と景観の問題の比重が高いと思う。青森県には多くの風力発電が既に立地しているために、他の地域に比べればアセスメントの難度は低いかもしれないが、それでも実際に稼動を始めるまでには、太陽光発電よりはるかに長期間を要するだろう。
東北電力管内に設置される風力発電が増えれば、その出力変動も全体として平準化されるはずだが、その実証データも出てくることを期待している。