効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電の蓄電池枠

電気新聞から流されたメール記事によると、東北電力風力発電の系統受入候補者を決めたとある。「 東北電力は14日、08年度に募集した風力発電について、系統連系候補者を決定した。定格出力2千キロワット以上の大規模風力(抽選枠)については4件、約6万キロワット、大規模風力(蓄電池枠)については2件、約6万キロワット、定格出力20キロワット以上2千キロワット未満の中規模風力については6件、約1万キロワットを選定。今後、候補者と契約内容などを協議し、連系者を決める。 候補者は次の通り。カッコ内は立地点、出力。大規模風力(抽選枠)= ▽秋田未来エネルギー(秋田市、1万キロワット) ▽システムズ(秋田県能代市、約2万キロワット) ▽新エネルギー技術研究所(青森県深浦町、2万キロワット) ▽くろしお風力発電秋田市、約1万キロワット)大規模風力(蓄電池枠)= ▽庄内風力発電山形県酒田市、1万8千キロワット) ▽日本風力開発青森県横浜町、4万2千キロワット) 中規模風力= ▽加藤総業(山形県酒田市、約2千キロワット) ▽安藤組(山形県庄内町、約2千キロワット) ▽市民風力発電秋田市、約2千キロワット) ▽新エネルギー技術研究所(青森県つがる市、約2千キロワット) ▽フリーデン(岩手県一関市、1600キロワット) ▽グリーンエネルギー青森(青森県鯵ヶ沢町、約2千キロワット)」
08年度に募集したものが、2010年度に入ってから系統連系ができるかどうかが決まるということを初めて知った。風力発電事業者はその間ずっと待たされているのだが、候補者であって最終決定ではない。どのような手続きで審査が行われるのか分からないし、この業界を知っているわけではないから間違っているかもしれないが、これだけの時間がかかるということは事業者のリスクが大きくなるばかりではないだろうか。もう一つ、蓄電池枠というのがあることも初めて知った。大規模な蓄電池で変動を吸収し、夜間に発電したときにはほとんど全量蓄電することで系統に与える影響を小さくするのだということは分かるが、大きく上がるコストに見合っただけの買い取り価格を東北電力は提示するのだろうか。海外では系統に問題があるところでも蓄電池を当然のように設置するというのは聞いたことがない。日本独特の仕様なのだろう。こんなことを強制しているから日本の風力発電導入がまったく伸びないのだと思う。