効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

まるごと断熱

面白い記事をみつけた。パナソニックと三協立山は、住宅の壁を壊さずに1部屋を丸ごと断熱仕様にリフォームできる新製品を共同開発したと発表している。部屋の内側に断熱パネルと内窓を取り付けるもので、最短3日で改修でき、省エネ効果も4割高まるという。12月から販売を開始し、3年後に共同で50億円の売り上げを目指すようだ。ちまちまとした断片的な断熱工事ではなく、内張にするのは自分でも考えていたのだが、日本の住宅で実用的にできるかどうか自信がなかったものだ。壁の中に断熱材を入れるために壁自体を壊すのが通常だ。その部屋については新築工事と同じことになり、費用も日数もかかる。それが、この技法の場合、既存の床、壁、天井を解体せずに内側に断熱パネルと内窓を取り付ける。断熱効果が高く年間の冷暖房費を40%削減できるというが、その住人の暖冷房の使い方にも拠るだろう。ともかく大胆な発想だと思う。コストもかなり壁工事よりも安くなるらしい。ただ、ウサギ小屋の日本の住宅で、部屋が少し狭くなるのにどれほど顧客が納得するかが課題だろう。オフィスビルでこの方式を使い、さらに空調設備の改修も同時に行えば、フロアー単位で高効率化を実現可能だろうと推測している。このような市場が拡がってほしいものだ。