効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の地球温暖化への意識変化

米国の人達の中には、二酸化炭素の排出増加で地球温暖化が進んでいるということを否定する人も多かった。しかし、今回ニューヨーク州ニュージャージー州周辺を襲ったハリケーン、サンディーから受けた被害を知って、地球温暖化を否定する論は陰を潜めてしまったとワシントンポストは論じている。これまで二酸化炭素排出抑制にはコストがかかるとした論も、被害額の大きさを前にして、コストとリスクの比較の問題だと感じ始めている。これは原発についても同じことが言えるだろう。
米国の二酸化炭素排出量を見ると、昨年は一昨年より下がっている。石炭火力の稼動に反対する地域が増えている一方、天然ガス火力が増強されたことの表れであるし、風力発電の普及も貢献している。天然ガスの消費増大にはガス資源の枯渇が怖れられていたのが、シェールガスの開発が進んでコストも下がっていることから、全体で天然ガスシフトがこれからも促進されるだろう。一方、エイモリー・ロビンスの主張する効率の向上によるエネルギー消費の抑制もさらに支持を集めるようになっているという。彼の著作、邦題「新しい火の創造」が述べている内容に賛同が高まっているのだそうだ。訳者としては嬉しいことだ。