効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

再生可能エネルギーの普及動向

ヨーロッパ風力エネルギー協会によれば、EU諸国に設置された風力発電設備の純容量が1億キロワットに達したそうだ。国単位で見ると中国が世界一だが、EUとしてまとめると世界一の座を占めることになった。EUでは風力発電規模が1千万キロワットに達するまでに約20年かかったが、その後約13年間で9千万キロワット増加し、EU地球温暖化対策を強化した過去6年間に5千万キロワット増えている。EUのトップはドイツで約2,910万キロワット、2位はスペインで約2,160万キロワット、3位はフランスで約680万キロワット。これからは洋上風力発電設備が大きく規模を伸ばすだろう。
日本の風力発電は系統の制約からしばらく規模は大きく伸びないだろう。しかし、いま政府が進めている浮体式洋上風力発電の実証試験が順調に行けば、今後10年ほどで大きく伸びるだろうと予想される。その増加を促進するためには、洋上風力発電からの電気を需要地に送る送電線を新たに設置する必要も出てくる。ただし、東北の太平洋側であれば、これまで東電が原発からの電力を送っていた送電線の容量があるから、それほど大きな投資は要らないかもしれない。
日本では風力発電よりも太陽光発電の普及が先行している。経産省によると、7月から8月までの2ヶ月間に固定価格買取制度の設備認定を受けた非住宅用太陽光発電規模が当初の想定を超えて大きく伸び、72万5千キロワットになったそうだ。経産省は今年度の非住宅用太陽光導入量を約50万キロワットと予測していたがそれを遙かに上回っている。どこまで伸びるか興味があるが、それよりも、来年度にこのテンポが緩まないことを期待したい。