効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

九州電力の火力停止

8月17日に九州電力の新小倉火力発電所5号機(60万キロワット)が水蒸気漏れで緊急停止した。これは計画したものではないだけに、また、全発電能力に対する需要の比率が90%を超えているだけに、停電させることなく乗り切ったのは良かったと思う。だが、この5号機の修理に何日かかるかはっきりしていないようで、卸電力市場から56万キロワットを調達している。他の電力会社なり発電事業者から買っているわけだ。そのために、卸電力のスポット価格が通常の2〜3倍に跳ね上がって、キロワット時あたり39円台になっている。これまでで2番目の高価格。暑さが続いているためどこの電力会社も余裕はなくなっているが、その中での緊急調達だから仕方がないだろう。苅田発電所新2号機(37.5万キロワット)も不具合で出力が約19万キロワットに低下していて、卸市場からの調達以外に他の電力会社からの融通も合わせると100万キロワットだとも報じられている。電力市場の自由化を垣間見たことになる。どこの電力会社の火力発電にも古い設備がある。原発が止まっているために、これまで停止させていたものを無理矢理稼動させているものもある。いつ故障で止まるか分からないというのが現状。だが、それを理由に原発を再稼働させろというのは理由にならない。何とか凌がねばならないが、その時に日本の東西で電気の周波数が違うために、その間を流せる電力が100万キロワットほどしかないのが大きな弱点となる。時間とコストの問題はあるかもしれないが、早急に周波数変換能力増加に着手すべきだろう。