効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本のスマートメーター

東京電力原子力損害賠償支援機構は12日、次世代電力計「スマートメーター」の仕様を全面的に見直す方針を発表した。東電以外の事業者も電力使用データを利用しやすいようにインターネットで標準的な通信規格を採用する。通信インフラとして自前で光ファイバーを整備する方針も転換し、導入費用を削減する。」という記事を見て、まだ日本全体で使える共通仕様ができていなかったことに驚くと同時に、電力会社は依然として独自性を保とうとしていたことに気付いた。これまで経産省は何をしていたのだろう。まだ東電の政治力に負けていたのだろうか。今春東電が発表していた規格は、結局自社傘下のメーターメーカーにしか応札できないものだったのだ。通信もインターネットプロトコルが採用されていなかったようだから、海外メーカーは手が出せないようになっていた。この規格変更のために、新たな入札が来春になるという。そうすると、この入札で落札したメーカーが製造して納入する時間を考えると、スマートメーターの取付は再来年からとなる。いま各電力会社が取り付けているスマートメーターは、新規格と共通する仕様ではないから、いずれ全部取り替えなくてはならないだろう。社会的な損失も大きい。日本全体でピーク電力需要の削減が喫緊の課題だというのに、経産省と電力会社は何を考えていたのだろうか。