効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

移動できる中型発電設備

三菱重工がコンテナーに搭載して移動できる1,500キロワットのガスエンジン発電機を商品化した。プレスレリースによると、現地到着後24時間以内に発電を開始できるのが特長で、“素早く移動・素早く設置・素早く発電”を製品コンセプトに、移動が容易なコンテナの採用に加え、配線や燃料配管の接続にコネクター方式を採用することで、現地作業の大幅な簡便化を実現したという。このような移動型のものは、米国などではかなり前から開発されていたが、日本の電力供給能力が一杯になったことから商品化に踏み切れたのだろう。40フィートコンテナ(長さ約12m)内に、ガスエンジン、発電機、燃料ガスの圧縮機、制御盤などの発電に必要な装置を搭載している。温水熱交換器や排ガス蒸気ボイラーなどを内蔵した20フィートの排熱回収コンテナを同時に使うことにより、コージェネレーション(熱電併給)にも対応できるし、複数台の連結運転により発電量の拡大も容易となっている。ガスエンジンにはミラーサイクルを採用することで、42.6%の高い発電効率を達成しており、電子制御により燃料と空気の混合を最適化してNOx(窒素酸化物)濃度は後処理なしで200ppm以下に抑えている。運搬設置されたところでは、電気と燃料を配管で結ぶだけで稼動でき、熱回収は専用の設備を積んだコンテナーを接続することで可能だという。これをリースするビジネスが生まれるだろう。途上国を中心に、海外にも市場があることは確実だ。中国には既に2基を納入しているとのこと。