効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

省エネルギー展とスターリングエンジン

今日午後、インテックス大阪で開催されている省エネルギー展、ENEX08へ出かけた。午後から風が強くなり急に寒くなったが、最終日で土曜日だからか家族ずれなどが多かった。
一番の目的は、松下電器社内ベンチャーEスター社がNEDOのプロジェクトで開発したスターリングエンジン給湯暖房機を見て、どのように使えるかを確かめるためだった。エンジン単体と、それを組み込んだ給湯暖房機が展示され、部品も見ることができた。このエンジンは外燃エンジンなので、熱源は何であれ一定以上の温度差があれば動き、その力で発電ができる。ただ、普通の内燃エンジンのように、短時間で燃料の供給を絞ったり増やしたりして出力を短時間で変えることはしにくい。だから、給湯暖房機に付属するエンジンと考えた方が良いのだろう。
今回出展されていたのは都市ガスを燃料とするもので、発電出力400ワット、発電効率25パーセント(LHV)、給湯効率65パーセント、総合効率90パーセントのもので、150リットルの給湯タンクにお湯を80度で貯めている。80度あれば床暖房などに利用できる。都市ガスで1600度の熱を作り出すことでこの出力と効率を出しているが、燃料を木質ペレットなどを使ってこれより低い温度で使っても、出力は下がるが発電してくれる。木質燃料でも高温を出すボイラーはあるので、木質バイオマスをエネルギーとして利用するのに向いているだろう。構造は内燃エンジンに比べてはるかにシンプルだから、熱需要に対応しながら若干の発電をするような使い方が広がって量産されるようになれば、価格は大きく下がるはずだ。今後の需要開拓がどのように進められるかを注目したい。
例えばプールの熱源に廃材や間伐材を使ったりして常時稼働させることができれば理想的だ。その施設の電力消費規模が常時数キロワットあれば400ワットを常に利用できる。ただこの発電機を系統に連系するには、まだスターリングエンジン向けの基準ができていないはずだからもう少し時間が必要だろう。