効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電力託送料の引き下げ

電力会社以外の電力供給会社(よく新電力と言われる)が電力会社の送配電網を経由して大口の電力消費企業に 送電するとき、その借り賃(託送料)として今、企業向け電気料金の約2割程度になる額を払っている。その額の決定過程が不透明だとよく言われていたが、東京電力が値上げに備えた原価分析で可能になったということで、これを10%程度に引き下げることを発表した。具体的には、2008年度以降は1キロワット時あたり2.25〜4.24円だったが、1.99〜3.89円に下げるという内容。いま、経済産業省に申請している家庭向けの値上げが認可された後、同省に託送料の変更を届け出て値下げを実施することになっている。この託送料の引き下げは、今秋以降になる可能性がある。これは他の電力会社にも波及するのは確実だろう。日本全国の電力会社が値上げするのは時間の問題だから、その時に託送料の引き下げが申請されるだろう。だが、新電力がすぐに拡販できるかといえば無理だと思う。調達できる電源を増やすのがかなり難しいからだ。とは言え、電力会社との競争がやりやすくなったことは確かだ。電力市場の自由化が今後どのように展開するかはっきりしてはいないが、来年以降全部の電力会社の託送料が下げられれば、新電力のシェアが増えるに違いない。