効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電鉄会社の電力供給

今日の日経新聞が、日本の主要都市で、電鉄会社がその電力を従来のように電力会社から供給して貰うのではなく、自由化されて生まれているPPSなど新しい形の電力供給サービス事業者から得ようとしているという報道をしている。しかし、日本全体で電力供給が逼迫するのが明らかな状況では、PPSも供給力がなくなっていて、電鉄のように大量の電力を消費する企業の需要に対応するのは極めて難しいだろう。また、PPSも電力会社の送電系統を賃借して供給に利用しているから、計画停電という事態になれば一蓮托生で電力供給は止まる。ことここに至れば、JR東日本のように自前の発電所を持つようにする方が全てに於いて良いのではないかと思う。自前の発電所であれば、中規模の物を電車の電力を供給する変電所近くなどに設置して、送電線を別に設置すれば良い。その設置に自前の鉄道線路を使うのも問題はないだろう。もう一つ考慮すべき事は、電車を走らせるには信号系統、制御系統、踏みきりの遮断機の開閉など、電鉄業務システム全体に電力が円滑に供給されるようにしなければ、電車を走らせることはできないということだ。踏切が開きっぱなしになるだけでも危険この上ないからだ。このような付帯設備の一部は、太陽光発電で賄うこともできるはず。農業地帯を走る物では小水力発電も利用できる。森林地帯に近ければ、バイオマス発電も可能だろう。どのような形にしろ、自前の発電所を持つのが正解ではないか。勿論その燃料には天然ガスが主体となるから、供給される電力コストは当然上がることになるだろう。しかし、東電や関電の料金ほどの高騰にはならないと思う。全部自前でなくても、共同でPPS事業を開始することも選択肢に入ると思うがどうだろうか。これまで電力会社からの電力供給が止まることはまずないという信仰に近い確信を持っていたのがそもそも間違いであったことが露呈したのだから。