効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

コンビニと太陽光発電

報道によるとローソンは年内にも発電事業に参入する。国内のコンビニエンスストア店舗に太陽光発電システムを設置。店舗の照明や空調に使う電力をまかなう一方、一部を地域の電力会社に販売する。小売り大手が自家発電の電力を外部に販売するのは初めて。ローソンは国内で1万店以上を運営しており、電力の新たな供給源として注目されそうだ。固定価格買取制度が始まるのを念頭に置いたもので、全国のコンビニへ拡がる可能性が高い。事業用だから全量がkWh42円で電力会社が買い取る。一店舗10キロワットの大きさだとすれば、1万店であれば総計10万キロワットと無視できない規模になる。太陽の出入りに左右されるから、この規模がそのまま稼動するわけではないが、他のコンビニでも採用が進むとすれば、ピーク需要抑制効果があるのだから歓迎すべき事だ。電力会社が中央の発電設備を増量するのとは違って、送電系統を増強する必要はない。もちろん配電系統の制御を調整し直す必要は出るだろうが、コスト的にははるかに安い。また、これから地域の防災拠点的な役割を果たそうとするコンビニも出るとすれば、蓄電池やガスエンジン自家発を設置するところも出てくるだろう。そうなると、コンビニは周辺が停電しても少なくとも照明は曲がりなりにも維持できるし、おそらく商品管理の見地からすれば冷蔵冷凍装置も稼働できるようにするところも出るだろう。これまでコスト的に難しかった再生可能エネルギーの設置が利益を生む可能性が高くなるということが、日本の電力供給システムを大きく変える時代に入ったと言えるかもしれない。