効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

宮古島でマイクロ・スマートグリッド実証開始

宮古島沖縄電力の管内だが、九州本土の系統とは独立していて、エンジンで発電している。ここに4千キロワットの太陽光発電設備と蓄電装置、需要家の模擬装置などを設置して、離島の特立型系統で自然条件によって変動する発電設備が大量に入ったときにも系統が安定して運用できるような制御を実験する。他の離島、多良間島与那国島北大東島でも2014年まで実証試験を行って、本格的なマイクロ・スマートグリッドの構築を目指している。これは経済産業省の離島独立型系統新エネルギー導入実証事業として行うものだ。宮古島の系統規模約5万キロワットに対する太陽光発電の導入比率は8%となっている。確か風力発電もあったはずだ。実需要は5万より低いはずだから、不規則に変動する自然エネルギー導入量とすれば、従来の系統管理では供給する電力の品質を維持することはできないだろう。
離島で供給される電力はどうしても電圧・周波数変動が本土より大きくなるために、電気機器の故障も多くなるということを聞いたことがある。外部から供給の支援を貰うわけにはいかないから、今度設置される大容量NAS電池の規模も安全係数を大きく見ているだろう。実証だからといって一般需要家への供給を中断することはできないから、慎重な稼動となるに違いない。これまで多分ディーゼル主体の発電機だったから、自然エネルギーを導入することによってどれ位CO2の排出が減るか、楽しみだ。これまで稼動してきた風力発電約3000キロワットの設備の内幾つかが確か2003年に台風で倒されてしまったことがある。確か修復されたはず。これまでの風力発電の出力変動はどのようにして制御していたのだろうか。エンジン発電機の出力を逆になるよう制御するとしても、需要変動との組み合わせはうまくいっていたのだろうか。本土並みの品質ではないにしても、日常生活に支障がない電力供給は行われていたのだろう。