効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

昨日書いたことにコメント

昨日の拙論の内、太陽光発電に関してコメントをいただいた。
『買取に関して私の心配は2点です。
1.電力需要供給の問題
 スマートグリッド化が進まぬうちに、不安定な電力が全体の10%以上になったりすると電力の需要と供給のバランスが現状のシステムで持つのであろうか?「買取を拒否する」等の場合も想定することが必要と考えます。
2.海外製品の市場占有
 安価な中国製品が市場を席巻したため、ドイツのQcellsが破産しました。その様なことが、日本には当て嵌まらないようにして頂きたいと思います。「製品だけ売って、「メンテナンスは・・・」等となると、国内産業だけでなく、最終的に国民への負担が増えることになります。現状では、太陽電池等のメリットばかりが取り上げられている感が否めません。太陽電池の場合、変換効率、寿命など満足できる状態ではありませんし、故障の診断に関しても「何を持って、どの状態で故障と判断するか」の基準なども、統一されていないようです。買い取り制度は必要と考えますが、種々の場合を想定して、じっくり検討していただきたいと考えます。』
太陽光発電(PV)が全体発電量の10%を超えるまでにはまだ時間がある。それは一挙に増えるのではなく増え方は予想できるから、系統の制御を調整することでかなり対応できるはず。逆に一部地域に数十%になったりする方が問題だろう。この時には対応のための投資と、買電をしないことへの補償とのバランスの問題で、技術的には幾つかの方法がある。技術的に不可能なことではないと聞くし、米国、欧州では現実的になっていることだ。しばらくはできるだけ多く設置する施策に優先度があると考えている。効率が低いことを問題視しておられるが、燃料を基礎にした発電効率ではなく、太陽エネルギーの変換効率だから、コストとのバランスさえとれれば変換効率が低くても、効率が劣化しなければ問題はないと思う。いま中古市場も生まれていて、変換効率が上がっている中古品もあるそうだ。問題はコントローラーのトラブルだろう。パネルの寿命は10年以上はあると聞くが間違いだろうか。国内製品がコストで負けるかもしれないというのは仰るとおりだが、国内メーカーの知恵の絞り方とユーザーの考え方次第だろう。輸入制限をする訳にはいかないからだ。42円/kWhであれば、高い国産パネルを使っても事業性はまだあるだろう。ユーザーには、多少高くても国産をという姿勢を正当化する理由がつけられれば良いのだが。欧米で見られるような問題が先行例としてあるのだから、国内メーカーも正念場だと覚悟しているはず。もう一つ、設置とメンテナンスは労働集約型の事業で、純国内産業となると考えている。