効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

京セラがメガソーラー事業に参入

京セラが鹿児島市七ツ島にあるIHI所有の埋め立て地に7万キロワットのメガソーラー事業を開始すると4月10日に発表した。京セラが筆頭株主となる特別目的会社を6月に作り、7月から着工ということだ。政府が全量買取固定価格を決定する計画にタイミングを合わせているのだろう。これまで太陽光パネルの製造販売を行ってきたのだが、素材としての提供だけでは海外メーカーからの安いパネルと競争するのが難しくなっている市場の状況を反映しているのだと思う。施工と完成後の運用も含めた事業をしなければ収益性を確保できなくなっているのだ。国内の太陽電池メーカー全部がこの方向に動くだろう。国内だけでなく海外でも、現地企業と連携したメガソーラープロジェクトを拡大しなければ、政府のバックアップもある中国との価格競争に勝つことはできそうにない。いまの円高状況では、海外進出はなかなか難しいのではあろうが、途上国のメガソーラーであれば、日本政府の資金調達支援も得やすいだろうから、長期的な取り組みとしてプロジェクトの育成から参画しなければ、日本の太陽光発電メーカーは、液晶テレビ半導体と同じようになる可能性がある。固定価格買い取り制度の利用で国内市場を開拓するといっても、国内で利用できる土地には限界があるように思える。太陽光発電は出力変動が避けられないから、途上国が持たない制御技術を国内メーカーと組んでサービスを提供するのも一つだろう。太陽電池メーカーは、性能と価格差ではなく幅広いサービスレベルの差で商品力をつけなければ生き残れないように思う。