効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

グリーンランドの氷床

つい最近発表された論文で、グリーンランドの氷床が、これまで考えられていたよりも低い気温で溶けるため、500年で5分の一、2000年で完全に氷が溶けてしまう可能性があると発表された。グリーンランドは、米国の4分の一の広さを持ち、その80%が氷で覆われ、世界の氷の20分の一が固まっているそうだ。もしそれが全部溶けると、地球上の海面が6.4メーター上昇すると計算されている。これまで、地球温暖化が進み、大気温度が産業革命以前より摂氏1.9〜5.1の間, 可能性の高いものとしては3.1度上がれば、この氷床が溶けると考えられていたのが、0.8〜3.2度、可能性としては平均1.6度上がると溶けると計算されたのだという。地球温暖化はすでに0.8度進んでいるから、余裕がますますなくなったことを意味する。まだ残されている時間はあるように見えるが、排出されたCO2は大気中に残留するから、いまからその排出削減に力をいれなければ、人間社会は存続できなくなるということだ。一つの研究発表ではあるが、化石燃料の消費削減について、もっと真剣にならなければならないという警告だと受け止めるべきだろう。