効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

農地への太陽光パネルの設置

福島県南相馬市桜井勝延市長は19日、福島第1原子力発電所事故に伴う同市の警戒区域内の農地で大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設する復興特区を政府に申請する方針を明らかにしたと報じられている。別の報道では、メガソーラーの建設計画を推進しているソフトバンク孫社長が主体となって動いたようにも報じられているが、どちらにしろ、農地の転用手続きをとることなく農業ではない発電設備の運転を農地でやることができるようにしようということだ。相馬市にとっては、原発事故のために農地としては使えなくなったところで、早期にメガソーラー建設を進めることで、農家には新たな収入源、地域には新しい雇用を生み出すものとなるが、孫社長の立場で見れば、ここで特区が認められれば、他でも同様な動きが出ることを期待しているのだと思う。少し前に、ここで、自然に除染ができるよう、農地のまま太陽光発電パネルを設置して、耐用年数が過ぎたころには放射能が低くなっている筈なので、耕作を再開する提案をした。これと共通点があると考えている。南相馬市警戒区域20キロ以内には854ヘクタールの農地があるというから、これがそのまま短時間で転用できれば、それだけ事業開始が早まり、メガソーラープロジェクトとしても大きなメリットが出てくる。農地を転用せずにメガソーラーを作れるようにすれば、一定の売電収入を得ることができるため、市長は「土地を手放さずに有効利用できる人が多い」とみているとも報じられているが、売電収入を実現するためには、メガソーラーの所有権を農家が持っていなければならないはずだ。その権利関係はどうなるだろうか。売電収入相当のものが農家に支払われれば良いのだと考えれば、早期着工さえできれば、あとは契約関係を工夫して農家が損をしないようにはできるだろう。面白い動きが始まったと受け止めている。