効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気自動車からの電力供給

電気自動車の蓄電池から住宅などに電気を送るということは、まだアイデアの段階かも知れないと思っていたら、三菱自動車(7211)が、電気自動車(EV)から外部に電気を供給する電源装置「MiEV power BOX(ミーブ パワーボックス)」を4月27日に発売すると発表した。出力は最大1500ワット、重量は11.5キログラム。販売価格は14万9800円というから、印象としては案外安いなという感じだ。三菱自のEV「i―MiEV(アイミーブ)」と「MINICAB―MiEV(ミニキャブミーブ)」をすでに購入済みの人も使用できる。駆動用バッテリーが16.0キロワットの仕様車に1500ワットで連続使用した場合、一般家庭の約1日分の電力使用量に相当する約5〜6時間使用することが可能というから、同社の電気自動車の売れ行きも上がるかも知れない。他社の電気自動車や普通の自動車の蓄電池に結んでもできるようにするのは技術的には可能だと思えるから、そうなれば多目的非常用電源としてよく売れるようになるだろう。
これまで、スマートグリッドの重要な要素として電気自動車から電気が出入りすることが重要視されているものの、その具体的イメージがまだなかったのが、制御装置の開発さえできれば、系統に電力を流すことも難しい物ではないかもしれないと思うようになった。ただ、現在の規制条件では実現が難しいかも知れず、規制緩和と電力事業の系統接続条件の見直しが必要だろう。だが電力事業はいま供給能力を補う物ならなんでもほしい状況だから、規制緩和には反対しないだろう。蓄電池からの電力を買うとすれば、家庭用燃料電池などからの電力を系統に流すのも受け入れるようになるだろうか。電力会社自体が家庭用燃料電池を販売するようになるかも知れない。