効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ハワイが再エネ100%目標

ハワイ電力が規制当局から、2040年に再エネ100%にする計画を受け入れられた。ハワイ電力の供給するのは幾つかの島を対象にしているし、その諸島の電力系統は外部からは切り離されているから、系統の制御は複雑になっている。この計画に従えば、当面6年間は電気料金を据え置くものの、最終的に電気料金は44%上がることになるという。だが、一方で、規制当局は再エネの競争入札による買取を認めながら、この計画以前の2014年に提出されていた、従来型の発電設備や系統に接続される規模の蓄電装置、コンデンサーの設置、系統設備の増強は認めなかった。ハワイ電力は系統を安定化させる施策について再検討しなければならないのは確実となる。規制当局が想定しているのは、需要家先に設置された蓄電池や電気自動車を系統安定化に利用することのようだ。ハワイの豊富な太陽光の利用は急速に進んでいて、建物の屋根に設置される太陽電池が急増中で、系統を不安定化させている。一方では、太陽電池を蓄電池と一体設置するのも進展中で、ハワイ電力はこの需要端設置の蓄電池と、これから普及する電気自動車の蓄電池を、供給区域全体で制御する方策を具体化させなければならないだろう。また蓄電池の設置を促進する制度を作って、設置量を増やすビジネスモデルを生み出すはずで、それにはファイナンスも重要な役割を果たすことになる。これがうまく進展すれば、他の島国にシステムを売ることができるかもしれない。