効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

洋上風力発電

福島沖で大規模な浮体式洋上風力発電の実証試験が始まるらしい。丸紅がとりまとめ役だが、東大など13組織で構成されるコンソーシアに、三菱商事も入っているのには少し驚いた。また、最終規模として1万6千キロワットが想定されているのも予想外に大きい。沖合20〜40キロメートルの水深100〜150メートルの海上に、3つの形式の浮体構造が実証されるが、2011年度に始まる第一期は2千キロワットで、風車をタワーの風下側に配置したダウンウインド型浮体式洋上風力発電設備1基、世界初の6万6千V浮体式洋上サブステーション、海底ケーブルも設置する。とすればこれをいずれは陸上の送電系統に結ぶ必要があるから、多分高圧直流送電が実施されるのではないか。
ビジネスモデルの確立や海外プロジェクトへの展開を図ると報じられている。新産業、雇用創出による福島県の復興も目指すとあるが、電力供給力がなくなったからこのような実証試験が成り立つようになったのだと思う。一昨年であれば、経済産業省も電力会社の反対に遭って実現しなかっただろう。また、漁業権についてどのような対応がなされるかは、今後の海底から柱を建てるものも含めた洋上風力発電の将来を占うものとなる。ぜひ良いモデルを創ってほしいものだ。これが順調に進めば、波力発電や潮汐発電も展開しやすくなる。