洋上風力発電は、まだまだ実証試験段階だと思っていた。ところが、英国が2017年に、ヨーロッパで新規に設置された洋上風力発電の半分を建設したという海外からの情報を見て、コスト的にも見合ったものになっているのだろうと感じている。発電容量も大きくなっているし、タービンの大きさも急速に大きくなっているとのこと。1万5千キロワット容量のタービンが設置されている高さの表現として、ヨーロッパで最も高い建物The Shard(310m)と同じ程度になっているとしている。英国は昨年、ヨーロッパの洋上風力発電容量の53%を設置している。原子力発電の比率が高いフランスが、ヨーロッパで最初に浮体式の風力設備を一基設置し、ノルウェイの石油開発会社Statoilが、世界最初の浮体式のウインドファームをスコットランドに建設したということもこの情報で知り、これから洋上風力の建設ラッシュが始まるかも知れないと感じた。
現在英国には洋上風力の累積容量として15.78GWがあるが、これが2020年迄に25GWになるとも予想している。長期的に見ると、英国が先頭を走り、それを追うのがドイツ、オランダ、フランスとなるらしい。洋上風力はまだ政府の入札による固定価格で電力の買取が必要だが、今後の拡大が急速だと予測されている。日本ではまだ実証試験が始まったところであり、それもかならずしも順調には進行していないようだが、今後の風力発電の伸びを支えるのは洋上設置のものだと強く感じた次第。