効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

メタンハイドレート海底掘削開始

ついこの間、愛知県の渥美半島沖でメタンハイドレートの試掘プロジェクトが始まったと書いたところだが、今日から掘削が始められたようだ。もし今のような電力の供給不足が永く続くとしなかったら、こんなに早いテンポでこのプロジェクトが具体化することはなかったのではと思う。だが、もしこれが順調にいけば、何年か先には国産エネルギーが多少なりとも確保できるようになるかも知れない。
海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」が、船中央部のやぐらから海底に向けて、先端にドリルをつけたパイプを下ろして掘削する。計画では、水深約千メートルの海底を260メートル以上掘り下げるそうだ。メタンハイドレートの産出用と、試験に伴う温度変化などを調べる観測用の計4本の井戸を10〜20メートル間隔で設ける。1本当たりの作業期間は約10日を見込んでいるというから、意外に早く結果が出るかも知れない。この試掘は3月下旬まで続けられ、来年1〜3月に世界初となる海洋産出試験を実施し、安定的に取り出すことに成功すれば、2018年度の商業化を目指すと報じられている。ガスを大量安定的に採取できる目安ができれば、このガスを陸地に運ぶ方法を考えなければならない。ガスが自噴するのか、外部から大量のエネルギーを加えないと取り出せないのかによって、採取コストは大きく変わってくる。そのあたりの知見ももう少しすれば得られるのだろう。夢が壊れる結果になる可能性も否定できないが、当分は楽しみにして展開を見守っていこう。