効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東電、火力発電所を売却

昨日はスマートメーター設置の計画発表にいささか驚かされたが、今日日経の夕刊を見て再度びっくりした。東電が、火力発電部門で個別の発電所の分離・売却を進めるという記事が一面に出ていたからだ。昨日のスマートメーターについては、どうも日経だけが報じていたようだが、今日のニュースを他の新聞でも取り上げているようだ。このような内容は一般読者にとってはさして興味を惹かないことかも知れないが、これから東電が電気料金を設定するときには重要な項目になるはずだ。
東電が計画しているのは、保有する20カ所(朝日新聞は15カ所と報じている)の火力発電所の中から第一段として6カ所、火力全体の5分の一程度となる約750万キロワット相当を切り売りするとしている。おそらく近い将来上積みがあるだろう。外部資金を取り入れて高効率の設備に更新し、発電コストの引き下げや電気料金の抑制を図るということだ。これは発送電分離の第一歩になる。いずれこういう方向に行くだろうとは思っていたが、ここまで早く計画が発表されるとは。切り離された火力発電所は、燃料の調達も自分でやらなくてはならないし、東電への卸電力価格も決めなくてはならない。全部が東電へ供給されず、一部が一般需要家向けに販売される可能性も将来否定できない。そうなるといま問題になっている託送料も計算し直さなくてはならないだろう。売却価格はどのような形になるかも大きな課題だと思われる。他の電力会社が追随するかどうかは、スマートメーターと違って経営の根幹に関係するだけに見えない部分が多い。だが、関電などにとって、天然ガス火力の増強は喫緊の課題だから、規模は小さいかも知れないが同じ歩調をとる可能性は否定できない。