効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

四国電力の原発全て停まる

四国電力伊方原子力発電所2号機の定期検査を13日に始める。1,3号機の定期検査は終了しているが運転を再開できていないから、13日以降、四国電力原発は全部停まることになる。伊方原発四国電力が持つ唯一の原子力発電所、発電能力202万キロワットで、東日本大震災の発生以前は同社の供給する電力の約4割を占めていたと報じられている。過去の推移を見ると2009年度には29%という供給計画の数字が出ていて、2014年に向けて原発からの比率を上げていく計画になっていた。残るのは火力発電と水力発電だが、火力の規模は合計で約380万キロワット。火力も石油火力と石炭火力がほとんどで、LNGを燃料にする火力発電所は2010年から稼動している坂出発電所1,4号機の60万キロワットしかない。水力発電所は58カ所合計114万キロワットだが、貯水量、流水量に発電量は左右されるだろう。
原発が停まった部分を残りの発電設備で賄えるかどうか、節電がこれまで以上に行われたとしてもかなり難しくなるかもしれない。他社からの融通でしのごうとしても、大きな懐を持っていた関西電力が同様に深刻な状況になっているから、何とか自社だけでこなすしかないだろう。原発再稼働が見通せないとすれば、自家発で購入できるものも少ないだろうし、新規設備の建設も時間的に無理だろうから火力をフル稼動するしかない。もしどこかが故障で停まったりすると、1つの発電設備が全体に占める比率が高いだけに広域停電の可能性もある。今日の電気予報を見ると、ピーク供給力に対する最大電力需要の比率が84%で、関西電力は87%。これまで関西電力の電気予報だけに注目していたが、これからどのように四国電力の数字が推移するか、特に13日以降にどう変わるだろうか。念のために西日本の電力会社の電気予報ページを見ると、今日の九州電力は86%、中国電力が87%、北陸電力は電気予報ページがないようだ。