効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の原子力発電

当初オバマ政権は原子力発電を促進しないだろうと思っていたが、そうではないようだ。従来型原発への融資保証をしているが、米国の友人に聞くと、おそらく実機は建たないだろうといっていた。ところが、米エネルギー省は20日、民間企業による次世代小型原子炉の開発促進に向けた資金支援策の概要を公表したと報じられている。支援対象は2022年までに開発を終える小型原子炉。2プロジェクトまでを支援する。従来の100万キロワット級ではなく、その3分の一規模。安全性が高いほか、経済性にも優れるとの見方が出ている。経済性に優れた小型原子炉は今後新興国などの新設の原子力発電所で需要が見込まれるというから世界戦略なのだろう。これまで発電プラントは大規模化の道を辿ってきた。だが、規模を大きくすればコストが下がるというのは、これまでの実績では必ずしもあたらないと言われる。フランスが比較的小さな規模の原発を、設計を標準化してコストを下げ、安全度も高めるという戦略をとってきたが、米国もこの方向に向かおうとしているのだろうか。これが必ずしも米国内に建設されるとは限らないかも知れない。ウイキペディアによると、原子力潜水艦に設置されている原子炉の出力は34万キロワットらしい。これから見ると、今回の小規模原発の技術は実用化されやすくなっているのだろう。東芝グループのウエスティングハウスも、申請を出したそうだから、これが日本も設置しようとされるのか。そうあってほしくないものだ。