効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■三菱重工の超小型原子炉開発

三菱重工業が超小型原子炉(マイクロ炉)の開発を進めていると報じられている。炉心サイズが直径1メートル×長さ2メートルとトラックで運べるほど小さい。可搬性に優れることから、離島やへき地、災害時の電源として期待できるとしている。

三菱重工によると、マイクロ炉の設計寿命は25年を目標としており、その間の燃料交換を不要にする。想定する熱出力は1メガワット、電気出力は500キロワットほど。大まかな比較だが、原子力発電所の大型軽水炉1基あたりの電気出力を1ギガワットとすれば、マイクロ炉は数千分の1。次世代原子炉として注目が集まる小型モジュール炉(SMR)と比べても、数百分の1程度の規模になる。運転開始の目標時期は2040年ごろ。

炉心の核分裂で生じた熱は、「高熱伝導体」を介して外側の伝熱管に伝わり、伝熱管内を満たす二酸化炭素(CO2)を加熱する。加熱したCO2を原子炉の外の発電機に送ってタービンを回して電力を生むと説明されているのだが、高温のCO2が熱交換器を介して高圧水蒸気を発生させるのだろうか。でなければ、CO2が直接外気に放散されることになる。

水蒸気で発電するのであれば,出力調整は柔軟にできるだろう。冒頭にあるように、離島などで稼働させるときに、現在の原子炉のように出力調整がし難いと、風力や太陽光発電などの出力変動を吸収できなくなる。

さらに言えば、25年間燃料の交換はしないということだが、25年などすぐに経過する。この時の使用済み核燃料は放射線を出し続けるから、その処理が必要となる。結局放射性廃棄物の処理が必要となるのだから、小型のメリットを評価するとしても、この開発には慎重であって欲しい。

 

 

 

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