効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国のスマートグリッド

中国の送電系統に、世界一と自賛している大型蓄電池が設置されたようだ。場所は帳北県で、36MWhのものを、風力発電太陽光発電を合わせて140MWがあるところに取り付けて、系統を安定化させる。電池のメーカーは中国の蓄電池と電気自動車メーカーのBYD社。同社の鉄・リン酸系のもので耐用年数が20年あると報じられている。蓄電池の詳細はよく分からないが、フットボールの競技場より広い場所を使っているそうだ。BYD社は、いま電気自動車の販売がうまく行かず、経営難に直面しているため、その救済策の1つかもしれない。しかし、同じような大型蓄電池の設置が中国で続くことは確実とみられる。これまで不十分な規模しかなかった送電系統に、大規模な風力発電を設置し、今や世界最大規模の風力発電国になったために、系統は不安定度を高めているからだ。スマートメーターの設置でも世界の先頭を走るようになっているが、これから太陽光発電の増強に力を入れると言われるだけに、系統の安定化なしには不安定な自然エネルギーをさらに増加させることは困難になるだろう。
日本は欧米、中国よりスマートグリッドの導入について周回遅れだと思っているが、今年はこの遅れを取り返して、日本の技術を売り込めるようになってほしいものだ。