効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

スマートメーターの取付と規格

今日の日経新聞に、「経済産業省電力需給対策の一環として普及を目指すスマートメーター(次世代電力計)を、企業や家庭など利用者が電力の使用状況の詳細な情報を把握できる新規格に統一する。電力会社が独占してきた情報を広く共有し、ピーク時の使用電力の抑制や、節電サービス、新家電などの新市場育成につなげる。時間帯別電気料金の導入など電力供給システムを改革する狙いもある。」と報じられています。これまでにも触れたことはありますが、これまで、各電力会社がそれぞれに規格を異にしたスマートメーターを開発し、しかも、そこで得られるデータは電力会社しか利用できないようになっていたのです。メーターメーカ−に聞いても、電力会社単位になるので量産効果を期待できないということでした。いま、沖縄電力を除く日本の電力会社は、全てピーク需要対応に問題がありますが、個別に需要家へ働きかけて節電、特にピーク時の節電を依頼しようとする動きは、大口需要家を対象とするものを除いてはありませんでした。今回政府が音頭をとって規格統一を具体化するのは、世界的に見ても早いと思います。
いま多くの電機メーカーがスマートシティやスマートハウス・プロジェクトに参画していますが、そこではスマートメーターは設置されるでしょうが、プロジェクト毎に規格が異なっているのではないかと懸念していました。特に、スマートメーターとスマート電気機器の間でやりとりされるデータ通信の規格が曖昧でした。これは世界的にもまだ議論があるところで、Wi-Fi、Zig-Bee、電力線を使ったデータ通信など、どれが最終的になるか見えていません。ここで日本が通信についても統一規格を設定すれば、日本の電機メーカーはそれに基づく実績を積むことができ、それを世界市場に持ち込むことができるでしょう。 政府が電力会社に5年間で国内の電力計の8割を新規格のものに取り替えさせるというのも、世界的に見てもレベルの高い実施計画だと思います。電力会社の独占体制が崩れつつあるとも言えるでしょう。