効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

マイクロ水力発電

三菱電機グループは、高性能のマイクロ水力発電装置を開発し、受注体制を整えました。水車効率は75・0%と、3年前に開発した初号機の2倍に引き上げたそうです。出力規模は0・1キロワットから9・9キロワットと多様ですが、想像するに5種類くらいでしょうか。それにしても水車効率を二倍にしたとは驚き。そして、水の位置エネルギーを使って75%の効率が出るというのも素晴らしいものだと思います。0・44キロワットタイプを初号機と比較した場合、流量は2分の1の毎秒60リットルで済むし、重量は3分の1の43キログラムと、小型・軽量化も図ったと報じられています。10キロワット未満の場合自家用電気工作物に該当しないので、電気主任技術者が必要ないのも魅力です。マイクロ水力発電というと、小川などを考えてしまうのですが、案外利用範囲は多いのではないでしょうか。
以前から思っていたことですが、東京湾、大阪湾を始めとして、工場が多いところからは工場排水が海に流れ込んでいるところが多く、それを利用することのできるところも多いでしょう。これまでは、コスト倒れになるとして関心が低かったのですが、来年に再生可能エネルギー発電に固定価格買取制度が適用されて、マイクロ水力が妥当な価格で買い取って貰えるようになれば、あちこちで設置が進むのではないかと思っています。
次いで、高層ビルからの排水をちょっと堰き止めてから流してやれば、10キロワット程度であれば簡単にできるはずです。ただ既築ビルの場合には改修が必要となるので、なかなか難しいかもしれません。しかし、これから建てられるものの場合であれば、当初設計に組み込めばそれほど難しいことはないはずです。最初から組み込んだものが過去にもあったのですが、普及はしませんでした。上下水道の出口も同じように考えることができます。このような水路には、河川などの場合と違って水利権という厄介なものはないはずですから、意外な普及をするのではないでしょうか。