効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

昨年の二酸化炭素排出量急増

昨年末あたりから2010年の二酸化炭素排出量が急増する可能性があるという論が多かった。それがどうも現実化したようです。昨日のDaily YomiuriがAP通信の短い記事を出していますが、米国のエネルギー省の計算によれば、昨年世界の二酸化炭素排出量が、これまでの記録になかった量の増加になっています。世界各国が行ってきた排出量の削減努力はどうなったか、ということです。この試算によれば、2010年の排出量は、4年前に行われた専門家による予測の最悪ケースを上回っています。その数字は、2009年より5億6千4百万トン上回り、6%の増加率だと言います。この量を一国で上回っているのは中国、米国、インドの三つだけで、他の国の排出量はこれより少ないと報じています。
世界経済がふるわない中で、中国、インドは経済成長を続けており、人口の増加もあり、また、発電に石炭を使う量が増えていることから、この排出量増加の大きな要因でしょう。また、別のレポートでは、森林が世界的に荒廃していることも二酸化炭素の排出が増える原因だそうです。森林が減れば二酸化炭素を吸収する量が減るからです。
今後世界各国がCOP3をどう扱うか検討するのですが、2010年にこれほどの量が増えたことが、いままで言われてきた対応とは異なったものになるかもしれません。