効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国最初の洋上風力発電

米国初の洋上風力発電設備がマサチュセッツでこの4月に連邦政府から認可されたのですが、建設に着手できない状態が続いています。最初の難関は、まだ、発電能力の半分しか電力の買い手がつかないために、プロジェクトファイナンスがうまくいかないということがあります。もし100%に買い手がついたとしても、ファイナンスは現在の経済状況下では円滑に行きそうにないとのことです。また、この設備が航空管制に影響を与えるということで、規模を落として連邦航空管制局から許可を貰ってのですが、当局の判断に異論があるとの提訴があり、裁判所が最近見直しをすることを指示したようです。欧州では洋上風力が着実に進展し、中国もまもなく建設を始めるはずです。欧州は世界の洋上風力発電の95%を占めています(2010年)が、プロジェクトファイナンスではなくて、電力会社が中心になるために、その保証を得て建設が進んでいるようです。また、欧州ではプロジェクトファイナンスそのものが熟していないことが、違って資金手当になっているということです。
いま、日本でもやっと技術開発に着手されたのですが、実際に建設ができるかどうかは、資金がどこから出るかが重要になりそうです。特に日本の場合、浮体構造に建設するのが中心になりそうですから、発電設備だけではなく、海底送電距離も長くなるので、総コストはかなり大きくなりそうです。また、技術的な課題解決がこれからですから、プロジェクトのリスク判断がうまくできないかもしれません。
なかなか難しいものだなと感じています。