効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■シェルが洋上風力を利用して水素製造

 シェル石油が、オランダ沖合の北海に建設中のギガワットクラスの洋上風力発電からの電力を使って水素を製造する工場を建設している。これは実証プロジェクトになるが、3~4GWの洋上風力発電のみを使った、いわゆるグリーン水素を製造しようとするもの。この発電設備は2030年ころに完成する計画になっているが、電力は全て水素製造に使われる。水電解設備はオランダの北海岸に設置される。2040年迄にこの発電規模は10GWにまでにすることも想定されている。これはNortH2計画と言われ、シェル、ガスユニとオランダ港湾局が共同事業者になる。1年の実証期間の間に他の参加者も想定し、欧州水素クラスターに育てたいという。

 ガスユニは水素輸送用のパイプラインの建設を担当する。オランダは2030年迄に11.5GWの洋上風力規模にまで上げる計画を作っている。この水素製造設備ができると、その三分の一が水素製造専用になる。リサーチ会社の推計では、kWhあたり30ドルであれば、事業性が出るとみている。オランダなりEUからかなりの補助金が必要になるだろう。ともかくこれで欧州が水素社会実現に向けて大きな一歩を踏み出すことになる。その過程では、天然ガスから水素を作ることもあるだろうが、この実証によって事業性の目途が付けば、世界でグリーン水素プロジェクトが立ち上がるに違いない。

 

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水電解工場の候補地

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