効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の天然ガス事情

いま米国では石炭火力がほとんど新設できなくなっています。レスター・ブラウンのレポートにあった資料ですが、231の新設計画のうちたった25発電所しか建設見込みが立ちそうになく、間もなく石炭火力新設は不可能になるかもしれないということです。前にもここで書いたことがありますが、建設地周辺の住民が、石炭火力からの排煙によって環境汚染が進むことに強く反対しているからです。また、炭酸ガスの排出量が多いこと、石炭からの灰が環境汚染になるなど反対が強まったのです。
そのため、発電事業者は一斉に天然ガス火力の方にシフトし始めていて、遠からず米国で天然ガス不足が起こるかもしれないという情報が出始めました。シェールガスの開発が進んで、ガスが余るようになって、日本への輸出も考えられていたのですが、それは夢に終わりそうです。天然ガス市場はこれまでも、余裕が大きくなりすぎたり足らなくなったりを繰り返していて、価格も大きな変動をする歴史を持っています。それでも天然ガスを自給できている米国が、今後どのようなエネルギー政策を策定して将来像を描くか、興味をもっています。原子力発電の新設計画にも影響するかもしれません。