効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

自家発電

国内の電力9社の供給エリアにある自家発電設備約3450万キロワットのうち、当面の供給力として期待できるのはわずか120万キロワット――。自家発の活用を巡るそんな厳しい現実が、経済産業省資源エネルギー庁の聞き取り調査で明らかになった、と電気新聞のメール情報が報じている。120万キロワットも現時点であるのだろうか。あるとしても一番困っている東電と関電の管内になければ、遊んでいる自家発電からの電気を買うから稼動させてほしいと頼むこともできない。菅首相のいう埋蔵自家発電に大きな期待は持てないはずだ。
緊急事態だから、東電と関電、そして中部電力は、補助金を出してでも新たな自家発電設備の設置を自社管内の大口需要家に依頼することを考えるべきだと思う。これまで余程の大口でない限り買い取り契約は結ばなかったのだが、小さいものも対象にして、少なくとも設置しても損をしないような条件で設置できるような補助策を実施すべきではないか。現時点で日本のメーカーには在庫がないし、受注を多く抱えていて新規には注文を受けてくれないかもしれない。その場合、輸入品でも良いから自家発を増設することを奨励するのだ。それに金を電力会社が払っても、自社で新規に大型発電設備を作るよりも早く、長い目で見れば安く発電能力を増やすことができるはず。発送電分離を説く人もいるが、すぐに実施は難しいのだから、現行制度の中で新規発電設備を増強することを考えるのでなければ、この夏も乗り切れなくなるだろう。独占を守れなくなるのはどっちにしても同じこと。だったら、国民に実害が出ないようにコージェネレーション設備を中心に補助策を講じることだ。もちろん国がやってもよいが財源がないだろう。電力会社が負担して実行するべきだ。