効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

吉野の森と水を守るための募金

なら生協の会員になってから、いろいろな冊子が届けられるようになった。その中に、吉野の森と水を守るための募金の現況報告があった。JAならけん、奈良県森林組合連合会、ならコープの三者が連系して取り組むこの募金は、奈良県産のお米、ひのひかり、を1キログラム買うごとに1円を募金する方式で、2010年四月から2011年3月末までの募金額が1,42,816円になったということだ。自分はお米を買いに行く役割だから、近くのならコープでこのひのひかりの無洗米を購入している。自分がこの募金に参加していることは全く知らなかったが、この額が十分役に立つ規模かどうかは別にして、よかったなという気分になった。この募金を活用して秋頃には植樹を計画しているとのこと。
奈良は南の方が全国有数の林産地だが、原木価格が事業の継続を支えるほど高くないのに加えて、高齢化のために手入れも伐採も出来なくなって、将来への見込みがたたなくなっている。これに何とか支えをしようと奈良県でもいろいろ工夫しているのだが、その成果が目に見えて上がっている様子はない。まずこの地域で林業をやろうとする若者を支える仕組みが必要だ。これは補助金では一時しのぎにしかならないので、やはり吉野の木材の流通を拡大する事業戦略を皆で考えなくてはなるまい。木質系バイオマスを熱や電気にするのは、アイデアとしては良いのだが、ここでも良く書いたように、素材を作る段階と、それを消費する段階、中間にあるエネルギー発生段階という一連のものが量的にもコスト的にもバランスしなければ事業として継続させることはできない。どのように市場を作るかが課題だ。
このような募金のやり方は、ある意味で商品を扱う企業が利益を下げることで成立しているわけだが、消費者も積極的に参画できるような制度作りを考えれば、いろいろな分野で支援金を生み出すことができるかもしれない。ちょっと考えてみよう。