効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

住宅向けエコポイント

昨日、国交省が住宅向けに準備しているエコポイントの申請が7月末で打ち切られることになったと報じられた。もともとの予定では12月末まで申請ができることになっていたのが、今月に申請が大幅に増えたために予算がなくなってしまう恐れが出たためだという。これには驚きとともに怒りを覚えた。
いま日本にもっとも求められているのは電力需要、それもピーク需要をできるだけ引き下げることであり、それには住宅を始めとする建物の断熱効果を向上させることである。これから増える冷房用の電力需要を抑制する効果は、広く断熱施工を推進することによってもっとも出てくる。それほど重要な施策を単に予算がなくなったから早期に打ち切りますという政府の考え方はどこから出てくるのだろうか。15%の節電を呼びかけながら、それでも電力供給不安は残るのだから、補正予算を組んででも継続をさせるのが当然ではないか。国交省は電力需要抑制には関係ないというのか。
さらにいえば、昨年度末で縮小された空調機に向けたエコポイントも、10年以上前の空調機の入れ替えに新しい空調機を購入するのならエコポイントを自動的に与えるくらいのことをやっても良い。10年前の空調機の効率は現在のものよりかなり低いことは自明だからだ。そして現在店頭に出ている空調機は、古くても昨年モデルだろうから、どれでも効率は高い。その買い換え促進をすれば、今年の夏冬のピーク抑制に大きな効果を発揮することは確実。
効率向上施策は来年にすれば良いという悠長なことを言える時期ではない。この早期打ち切りを発表する前にこの意味を国交省担当者はどのように考えたのだろうか。いい加減にしろといいたい。