効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■北陸電、電気給湯器エコキュートを遠隔制御

 北陸電力は1日、NTT西日本と家電量販店「100満ボルト」を運営するサンキュー(福井市)と連携し、電気給湯器「エコキュート」の遠隔制御の実証実験を始めると発表した。各社の技術を持ち寄り、太陽光発電量が多い日の日中にエコキュートの稼働を増やすなどして、再生可能エネルギーの有効活用を目指す。これが九州電力の発表でないのが不思議なほどだ。確かに北陸電力の系統容量は小さいから、太陽光発電が普及するとその発電量が多い好天の日中には、自社の発電設備を下限まで絞っても、まだ太陽光発電からの電力に余剰分が残る可能性はある。しかし、すぐ隣に関西電力中部電力という大きな電力市場があるのだから、そちらへ流すことによってこの問題は起きないと思っていたのだが、矢張り自社の範囲のことは自社で解決するという日本の旧電力の系統制御の方式がまだ影響力を持っているのだろう。

 だが、余剰電力を隣接の電力市場に安く提供できるのならば、受け入れた方が化石燃料を使う発電設備の稼働を抑制できるのだから、地球温暖化の問題解決へ僅かでも貢献できると思うのだが。北陸電の需要調整システムと、エコキュートとつながったNTT西日本の家庭用エネルギー管理システムを連携させるということだが、管内のエコキュートが管理システムを持っている台数はどれほどだろうか。実証実験では、遠隔操作で太陽光由来の電力が余る日中にエコキュートの稼働を増やすということだが、その実証試験に協力する需要家は何かの特典を得ることができるのだろうか。この方式が全面的に実施できるようになれば、通常は夜の安い電気料金の時間帯に作動させるエコキュートを昼稼働させるのだから、その稼働時の電気料金を安くしなければ需要家の協力を得ることは難しいだろう。

 夏であれば、エコキュートではなく電気空調機の稼働をさせたり、設定温度を下げて駆動させたりする方法も同様の効果を生むだろう。太陽光発電の余剰が発生する日時はある程度予測できるから、余剰を吸収する電力需要を生み出す工夫をもっとすべきだと思う。冷蔵庫の駆動をさせても同じ効果を生むことは可能だろう。冷えすぎで野菜が凍らない程度の作動を多数の冷蔵庫にさせる実証試験もして見てはどうだろうか。その前提としては、多くの電気機器のオンオフを外部から制御できるようにすることが必要だが、そのような制御機構を持った電気器具の製造を奨励する補助策があっても良いと思う。欧米ではこのような方式が実用化されている国も増えていると聞く。日本も遅れないようにしなければ非難を受けるかもしれない。

 

 

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