効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

自然エネルギー

東北電力管内には風力発電が多く設置されている。中には大型の蓄電池をもって、必要なときに電気を送り出すことができるものもある。今回津波があった地域にも設置されていたから、どの程度被害があったか気になっていた。風力発電協会には風力発電の被害情報は入っていないとのこと。大規模災害の中でも設備は発電を続けているのだ。発電できても電気を送る送電線が復旧していないためにアイドリングしているものはあるかもしれない。
津波の被害を受けた地域にも太陽光発電設備があったはず。建物が押し流されてしまうとどうしようもないが、もし建物と発電設備が健全で残っていれば、太陽がある時間帯であれば、その端子から電気を取り出せるようになっているから、少なくとも冷蔵庫やテレビを使うことはできる。もし新たに蓄電池を持ち込むことができれば、昼間に電気を貯めておいて、夜の照明に使うことが可能となる。
今回の原子力発電所の停止に見るように、大規模発電所のトラブルは大きな発電能力が一挙に失われることを現実の世界で教えてくれた。さらに原子力発電の場合には、今回のような津波がなくても、地震で停まると、配管も含めた振動に弱い部分について入念なチェックをしないと再稼働することができない。その間100万キロワット単位で発電能力が失われる。それに対して、風力であれば一基が2千キロワット前後と小さいが、それが各地に分散して多数あれば、数十万キロワットにはすぐ達する。そして、何かトラブルがあったとしても、その数十万キロワットがシャットダウンすることはない。何十基集まったウインドファームでも、全部がダウンすることは、送電する部分での故障でない限り発電を継続する。太陽光発電のばあいでも同じことだ、一つ一つは小さい。メガソーラーと言われる大規模なものでも、数千キロワットで大きい方だ。これも発電ユニットが幾つも積み重なってできているから、何かトラブルがあっても全部がダウンすることは稀。ただ太陽の場合には昼しか発電しないが、もし蓄電システム(必ずしも電池ではない)との組み合わせのコストが安くなると、信頼性は極めて高くなる。停電のリスクを計算すると、高いといわれる太陽光発電も案外安いものかもしれない。