効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

超節水トイレ

INAXが2月8日に発表しているが、洗浄水量が僅か4リットルの住宅用超節水トイレを4月から販売する。洗浄力を落とさずに節水したものだという。4リットルは業界最少。大の洗浄を4リットル、小の洗浄は3.3リットル。タンク式とタンクレスがあり、タンク式は、新しく開発された無電源の「エアドライブユニット」がタンク内にあって、サイホン現象を使って少ない水量で排出する。タンクレスのタイプは、水道圧を蓄圧するブースターを搭載し、ブースターからの水を便器の縁から勢いよく流して効率的に洗浄する。両方とも10年前の製品に比べて水の使用量が3分の一になっている。20万円くらいの価格だから、安いものではないが、新築住宅には必然となるかもしれない。
自宅の便器はほぼ10年前に取り付けたもので、大小で水量を変えるようにもなっていない。いつも気になっているが、タンク内に水を入れたビール瓶を入れているものの、小の時にも沢山の水が流れる。水はその源の水を浄化して送り出すのに大量の電力を使う。そして、排水された後も汚水処理にエネルギーが必要。これだけ水の所要量が減れば、エネルギーの消費もそれにともなって減ることになる。大きな節エネルギーをしながら、便器としての性能は同じか、10年前よりも改善されているのだから見事なものだ。
カリフォルニア州では節水のシステム導入に熱心だ。もともと乾燥地帯で雨が降らないところに、遠くから水を引いてきて都市ができている。その送水に使う電力だけでも膨大なものとなる。その水の源で次第に都市が必要とする水量に足らなくなりつつあると言われる。地球温暖化で積雪量が減って、雪解け水の供給量が減っているそうだ。だから州政府もやっきになっている。
節水トイレはこのような所だけでなく、水が貴重な中東諸国でも大きな需要があるはず。これから世界的に水不足になるのは確実なのだから、世界に売れる商品となるのではないか。